見えづらいコスト:日々の運用作業を考える
- mintaoriginal
- 2021年6月10日
- 読了時間: 7分
ホームページやSNSなどのデジタルマーケティングの活用は、費用対効果を意識することがポイントですとお伝えしました。
そして、デジタルマーケティングの費用対効果を考える時に 悩んでしまうポイントを二つ考えてみました。
費用がわからない:運用コストを意識していない。(この記事です)
この記事では、デジタルマーケティングを活用する時の 見えづらい運用コストについて考えてみたいと思います。
思っている以上にコストがかかる
ホームページやSNSなどの運用は 思っている以上に手間やコストがかかる作業です。
新規のコンテンツ作成や投稿だけではなく 既存コンテンツのメンテナンス作業も重要ですし、お問い合わせへの返信や ブログ記事やSNSへの投稿のコメントへの返信も意外と手間です。
また、Googleアナリティクスなどのツールを使った効果測定と改善検討(PDCAサイクル)もおろそかにできません。
ホームページ開設やリニューアル そして SNSの新規開設といった見えやすい初期費用の活動も、日々の運用を考えずにオーバースペックなアイデアを盛り込むと サイトを運用するためのコストが増加します。
ホームページやSNSなどのデジタルマーケティングツールは、お客様との接点として なくてはならないツールですが 無駄にお金や時間をかける必要はありません。
無理せず地道に継続することが 落とし穴落ちないための一番重要なポイントです。

ホームページなどのランニングコスト
ホームページやSNSの運用にかかるコストは ざっくり三つに分けて考えることができます。
管理費:
お店のホームページを公開するサーバーの利用料と保守管理費 そして ドメイン使用料などがあります。
一般的に管理費は、支払いとしてキャッシュアウトする固定的な運用費用になります。
更新費:
ホームページの更新やSNSへの投稿など そして、お客様からの問い合わせ対応などの日々の運用作業のコストです。
通常 スモールビジネスの場合は チームメンバーが日々の業務として行うため固定費である人件費の影に隠れた見えづらい運用費用になります。
チームメンバーの業務工数としてあらかじめ見積もっておかないと すぐに「放置プレイ」になります。
また、ビジネスの目標に向けて地道に運用を続けていくためには、必ず効果測定と改善検討(PDCAサイクル)も業務工数として見積もっておくことを強くお勧めします。
広告費:
ホームページ運用などのデジタルマーケティング活動のランニングコストの中では、ケース・バイ・ケースとなるのが広告費です。
アクセス数を増やしてビジネスの認知度を上げようとするような場合には、ある程度の広告費は あらかじめ運用として見積もっておいた方が良いでしょう。
最初から これらの運用コストを見積もることは難しいと思いますが、デジタルマーケティングを活用して実現しようとするビジネスの目的と目標に照らし合わせて 思いつく限りで構わないので実際にイメージしてみることが大切です。
特に 更新費の内訳として 日々の運用業務をイメージして 大雑把でも良いので業務工数に落とし込んでおくことをお勧めします。

管理費:ホームページの管理費は本当に必要か?
スモールビジネスの場合は、お店のホームページを公開するサーバーは、レンタルサーバーサービスと契約するケースがほとんどだと思います。
ビジネスの目的によっても 異なりますが レンタルサーバを利用する場合 ドメイン利用料を合わせても ざっくり月額 3,000円〜5,000円くらいだと思います。
※ECサイトを作成しようとする場合は、もう少し見込んでおいた方が良いと思います。
この辺の情報は「ホームページ作成 レンタルサーバー」などのフレーズでググれば 数多くの情報が出てきます。それほど 高額な費用ではありませんし、ホームページはあって当たり前という思い込みからレンタルサーバーサービスの比較検討をしてしまいそうです。
もちろん、ホームページは無いよりはあった方が良いのは当然ですし、広告の入る無料レンタルサーバーよりも、広告の入らない有料のレンタルサーバーの方がイメージも良いです。
ですが、業種や業態によっては 必ずしも最初から必要という訳ではありません。
飲食店やネイルサロン 美容室などの店舗を持ったB2Cビジネスの業態の場合は、ホームページよりも「GoogleマイビジネスとFacebookなどのSNSの組み合わせ」のように ホームページを作成するよりも先に活用を検討するべきデジタルマーケティングツールがあると思います。
⇨ 本当にホームページは必要ですか?(近日投稿予定)
更新費:見えづらい更新費が最も重要でコストがかかる
ビジネスにとってのホームページやSNSといったデジタルマーケティングツールは、極論すると「集客ツール」であり「顧客とのコンタクトチャネル」です。
言い換えると、顧客のニーズにあった最新の情報を提供し続ける必要があります。
更新業務を外部に委託ようなケースを除けば、スモールビジネスでは 更新業務のほとんどはチームメンバーが日々の通常業務の一部として作業することになります。
この 人件費という固定費の影に隠れて見えづらい更新費を 日々の運用業務をイメージして ざっくりでも良いので業務工数に落とし込んでみて下さい。
例えば、週に1回は 新規のブログ記事を公開して、週に2回はSNSに投稿したいとします。また、一日に1件くらいは問い合わせのメールがあるだろうと期待していますし、SNS周りでは 1投稿あたり2件程度のコメントにはちゃんと返信したいと考えています。
ブログ記事:記事の執筆工数(4.0H)+ 写真の撮影/加工(2.0H)= 6.0H
SNS投稿:投稿の執筆(1.0H)x 週2回 = 2.0H
お問い合わせ対応:メールの返信(0.5H)x 週5回 = 2.5H
SNSコメント:コメントの返信(0.25H)x 2コメント x 週2投稿 = 1.0H
もちろん 仮の工数ですが、この場合 毎週 11.5H、毎月だと約46.0Hの作業工数が発生することになります。
実際には、この工数に加えて Googleアナリティクスなどのツールとニラメッコしながら、既存コンテンツの改善や 次回のブログ記事のテーマやキーワードを考えるという改善作業が入ってくると この人件費に隠れた更新費が 最も恐ろしい落とし穴になってしまいます。
広告費:必要最低限の広告を検討だけはしてみる
ビジネスの形態によっては 必要ない場合もあるかも知れませんし、まだまだ 広告費に予算を割り当てられないという状況もあるかも知れません。
しかし、ホームページやSNSなどのデジタルマーケティングツールは極論すれば「集客ツール」ですので、デジタルマーケティングを活用するということは 多かれ少なかれ 広告の運用を検討する必要はあるということです。
デジタルメディアの広告費は 数千円〜100万以上とピンキリですので 更新費の費用対効果を高めるために 一度は検討してみることをお勧めします。
集客という視点で考えると、広告は短期的な集客施策で SEO対策は長期的な集客対策というクルマの両輪のような関係です。
検討のポイント:
広告の配信対象を絞り込む
広告のクリエイティブにあまり費用をかけない
最初は低予算で自分で運用する
ホームページの新規作成やリニューアルなどの 初期費用は 「見えるコスト」なので意識できますが、運用費用のような「見えづらいコスト」を出来るだけ洗い出して ビジネスの目的にマッチした内容を 無理せず地道に継続することが 一番重要なポイントです。
そのためには 解析ツールなどを利用して 定期的にホームページの状況を確認して 改善作業を行うというPDCAサイクルを業務リストに組み込む必要があります。
また、現状の問題点を理解して 改善するポイントや方法を考えるためには、デジタルマーケティングに関する知識や情報を収集する時間も必要になります。
ホームページやSNSなどの運用は 本当に 思っている以上に手間のかかる作業なんです。
初稿:20201年6月10日
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